株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、ベトナムの製造業の現状を調査し、その投資環境、貿易の動向、輸出志向型製造業や進出した外資企業の動向を明らかにいたしました。

1.調査結果概要
中国以外の国や地域に生産拠点を分散させる「チャイナプラスワン」の動きとして、その最有力国としてベトナムへの注目が高まっている。同時にベトナムも自国の製造業の成長に向けて外資企業を積極的に誘致して来ており、これまで韓国を中心に複数の外国企業がベトナムへの進出を遂げてきた。
Intel、Samsung、LG、Panasonicなど大手電子機器メーカーが生産拠点を置いたことで、国連の資料によるとベトナムは2019年の製品輸出金額においてシンガポールに次ぐASEAN第2位の輸出大国となった。


韓国系や日系企業等がベトナムを進出先として選択する理由として、人件費が安価であることや、ベトナム人の性格と儒教文化圏の企業文化との親和性の高いこと、そしてベトナムが自由貿易協定の締結を進め、輸出向け製品の事業環境が良好になってきていることが挙げられる。一方で、製造業がベトナムに進出する際の課題としては、部品や原材料の現地調達率の低さや、大企業による大量雇用のため人員確保が難しくなってきている点、工業団地の不足、土地価格や賃貸料の上昇などが挙げられる。特にベトナム北部は、韓国系や中国系の企業が集中しており、レンタル工場の入居率は逼迫してきている。

2.注目トピック~外資企業による研究開発施設の投資が進展
現在、多くの外資企業は自動車やスマートフォン、家電、コピー機、電子機器などの組立製造工程の生産をベトナム拠点で実施しているため、部品や原材料を供給できるサプライヤーが育成されていない。そのため、ベトナム政府は外資企業からの技術移転を促進するため、研究開発施設への投資を優遇している。

これを受け、Samsungは東南アジア最大の研究開発拠点をハノイに、LGはダナンに2拠点?となる研究開発施設を建設する予定である。製造工場と比較して人員及び拠点の規模を必要としない研究開発拠点の進出は、工業団地や人員の確保が難しくなってきているベトナムで外資系製造業が成功していく一つの手段として考えられる。

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調査要綱
1.調査期間: 2021年6月~8月
2.調査対象: ベトナムに進出した外資系製造業
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2021年8月27日

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